旅行時のお金の種類について


両替するなら何で持っていくのがいい? (お金の管理方法)

 タイに旅行するなら、どのようなお金を持っていくのがベターでしょうか?主なものとして、トラベラーズチェック、現金(日本円、米ドル)、クレジットカード、国際キャッシュカード(ワールドキャッシュ)などがあります。これらのお金にはそれぞれ長所・短所がありますので、旅行前によく吟味してから決めましょう。

 結論を簡単に申しますと、1ヶ月以内のタイ&アジア旅行なら、「トラベラーズチェックをメインとし、多少の現金を混ぜて持っていく。万一の場合に備えてクレジットカードを持参」という方法がベストだと思われます。以下に詳しく解説いたします。


トラベラーズチェック (日本円、米ドル)

 トラベラーズチェック (旅行用小切手。T/C) は、旅行中に紛失・盗難に遭った場合、再発行してくれるのはもちろん、本人のサインが無ければ使用できませんので、「とても安心・安全なお金」といえます。発行額の1%を手数料として取られますが、(タイに限って言えば)両替率が現金よりも若干有利ですので、思ったほどは損しません。「安心・安全を優先」するなら T/C をメインに持っていくと良いと思います。

 なお、タイなら日本円、米ドル ともに「いつでもでこでも不自由なく両替」でき、両通貨のレート差異もほとんどありません。このため、米ドルの T/C をわざわざ作る必要はありません(日本円の T/C を持っていった方が損しないで済みます)。

 ただし、紛失時の再発行は、即日出来ない場合もありますので、全額 T/C で持っていかずに、多少の現金も持参した方が良いと思います。
 なお、タイバーツのT/Cを日本国内で作ると極めてレートが悪いので、必ず日本円(もしくは米ドル)のT/Cを作るようにしましょう。


現金 (日本円、米ドル)

 現金は、銀行だけでなく、民間両替商でも気軽に両替できるので便利です。また、日本円の現金なら、両替しなければ手数料や為替差損も生じないので、少しは持っていきたいですね。

 ただし、若干ではありますがトラベラーズチェックよりもレートが悪く、また盗難・紛失といったリスクもありますので、全体のバランスを考えて持っていくとよいでしょう。


クレジットカード

 クレジットカードなら、紛失時や不正使用時にはカード会社が補償してくれるので、とりあえずは安心です。
 しかし、本人使用か他人使用か不透明なケース (お店関係者によるスキミング) や、実際に買ったものでもケタが1桁違っていたなどの問題が生じたときには、日本帰国後に確実にややこしいトラブルとなりますので、使うなら 一流ホテル や 免税品店 などに限定したほうが無難です。また、商品購入の際のレートが極めて悪い (又は 手数料が高い) こともありますので、ご注意ください(基本的に、現金やT/Cよりもレートは良くありません)。

 ・・・とは言っても、クレジットカードは不測の事態の際に役に立つこともありますし(治療費の支払い等)、現金不足時の支払いにも対応できますので、使う予定が無い人でも1枚くらいは「お守り代わり」として持っていくと良いと思います。

 なお、クレジットカードには、海外旅行傷害保険が付帯されているカードもあります。ただし、カードに付帯されている旅行保険を利用する場合は、出国前にカード会社に連絡して旅行保険利用の申し込みをしておく必要があります(申し込みをしないと、カードを持っていっても保険適用が受けられないことがあります)。お忘れの無いようご注意ください。


国際カード (インターナショナルカード、ワールドキャッシュ)

 国際カードは、日本国内口座のお金をそのまま使えたり、紛失時に再発行してもらえるなど、一見便利なようにも見えますが、レートは良くないので、あまりお得なモノとはいえません。
 
具体的には、海外で使用した際の銀行手数料(タイの銀行手数料)が高いケースが多く、またタイバーツ→米ドル→日本円といった具合に「二重の両替レート適用&両替手数料」を(日本の)銀行から取られる場合もあります(ただし銀行により異なります)。

 また、バンコクを離れて地方の銀行などで使用した場合には、バカ高い手数料を取られるようです。国際カードを持っていくくらいなら、クレジットカードを持っていった方が良いかもしれませんね。